着任1年目校長の学校ホームページへの関わり(考)

 「着任1年目の校長は学校ホームページにどのような関わりをもって臨んでいるのだろうか?」

 昨年4月に現在の学校に着任以来、「学校の今をお伝えし」「人や地域を相互につなぎあい」「地域に開かれた発信」ができれば幸いだなあと、週に3~4回「学校の今!」を発信してきました。
 しかし、自分にとっては無理ないペースでしたが、他校の様子を気にすることもなく突っ走ってきた感があり、前任校時代も同様でした。そこで、年度の区切りを迎えるにあたって、立ち止まって周りの様子を拝見してみることにしました。

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こちらは宮城県内各小中学校のホームページ中にあった校長室アイコンの一部を並べてみたものです



・ウォッチング対象 宮城県内公立小中学校から抽出の 68校 (自分も含む68名の校長

 抽出対象は次のようにして選びました。

 宮城県内の公立小中学校約660校のうち、ホームページを大なり小なり運用しているのは約330校ほどということをまず確認しました。その約330校のうち、昨年2008年4月に新しく校長が着任したのは137校ほどでした(※2008年3月下旬頃の県内版新聞教職員異動の記事より)。

 次にその137校のホームページについて、トップページあるいは一つ下の階層に校長名を明示してあった学校をカウントしていったところ68校でしたので、その学校ホームページに的をしぼり、『着任1年目校長が学校ホームページの発信にどのような関わりをもってきたか~どのような関わりを読み取ることができるか』を拝見することにしました。

 ※着任1年目校長の学校ホームページに絞った理由は
  ・68校ぐらいに絞り込めば、2~3日でも丁寧に拝見できそうだという単純な理由と
  ・何ごとも鍵を握るのは『着任1年目』であろう・・・という山勘(やまかん)によります。

  (以上はExcel上に全データを置いて作業しました。表計算ソフト活用の勘所ですね)

・ウォッチング期間 2009年3月20日(金)からのお彼岸・3連休・期間に限定しました。

 本来ならばウォッチング対象とした学校ホームページのリンク集を添えれば、この拙稿も完璧なのですが、ホームページは『生き物』と同じで、離任・着任のある年度末・年度始めはなおさらです。リンク紹介を載せても、やがてその労力に見合わなくなるだろうと判断して見送りましたので、ご了承下さい。



考察 今回のウォッチング結果は次の複合円グラフ1枚に集約しました。

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 まず左側の円グラフの青色の部分『24名』をご注目ください。

 「校長室から」「校長室の窓」「校長先生の部屋」などのように「自身の発信であること」を明示して、学校経営の方針やその思いなどを発信している方々が68名中、24名・約35%ほどもありました。

 さらに、その24名の内訳を右側の円グラフに更新頻度別に類型化してみたところ、週に1~2回・週に3~4回という比較的頻繁な更新をなさってきた方々が、あわせて7名・約10%(約1割)もあったことに重ねて驚きました。

 着任早々の校長が自在な発信環境を持つというのは、そう容易なことではありません。自ら発信したいという熱い情熱に加えて、関係職員の力添えや、場合によっては管轄教育委員会のご理解や対応も必要だからです。

 実際に地域ごとにみてみると、同一地教委内の全ての学校にわたって「基本情報」の他は「積極的な発信」の様子がみあたらないという全滅的な地区もいくつか(~正直には多数~)ありました。

 私の場合も管轄の教育委員会担当へ学校のホームページ上にブログを置きたいと申請(再三お願い)したものの、「サーバーに負荷のかかるcgiプログラム設置は認められない」「前例が無い」などと却下され、「前例が無いからこそ挑戦したかった」のですが、そのような時間的な余裕もなく、やむなく自分の個人ホームページ上へリンクし、見切り発車で運用してきたという経緯があります。却下されてもこの1年発信し続けることができた原動力は、海外へ単身赴任されている保護者さんからの『楽しみにしています』という励ましのお便りでした。

 このようなことから、アクティブに取り組まれている方々がこれだけいらっしゃるということは、裏返せば取り組みたいと思っても、運用面や技術面での諸事情により、願いがかなわず断念された方々も予想以上に多いということでもあります。そこで、機会を改め、皆さんのノウハウを集約できれば、何かのお役にたてるのではとも感じました。

 もちろん校長自らの発信がどんな場合にも、また、どなたにとっても有効・最適な手段ということでもありませんから、左側の円グラフ中の各月の「学校だより」等の中に校長の署名入りの記事があってWeb公開している(11名)』という関わりであっても、十分に意義ある姿勢であろうと思います。

 また私がご存じの校長先生の中には、学校ホームページを自らの手でつくりあげ運用もなさっているのに、自身の関わりは前面に出さない(ホームページ上にお名前も出さない)という控えめな対応の方々も何名かいらっしゃいますから、『「積極的な発信」はあるが特に「校長」としての関わりはみあたらない(15名)という類型であっても、学校のスタンスとしては一向にかまわないとも感じます。

 課題かなと感じた類型は、『「基本情報」の他に「積極的な発信」の様子はみあたらないの18校、27%でしょうか。
 年度始めの所信やお名前は表示されているのですが、その後の1年間は更新の様子がみあたらないというものです。「とりあえず基本情報は発信しておこう」といったスタンスであろうとは思いますが、往々にして次年度以降も以前の情報が残骸のようにそのまま掲載され続けてしまい、校長自身もチェックをしていないのでは?といったお恥ずかしいことになりかねませんので、その点はご留意が必要ではと感じました。
 「更新頻度」というのは、社会の常識からみれば、「内容」と同等かそれ以上に非常に重要なポイントの一つですから・・・

 いずれにしても、調査対象とした68校の過半数にあたる35校の学校ホームページ上で「校長自身の関わりを明示」した上での何らかの関わり(~校長自身による発信~)があることを確認し、校長と学校ホームページの関わりの深さを改めて再認識した次第です。

 なお、校長氏名を表示されている68名中、ご自身の写真を添えている方は5名、1割弱と非常に少ないということにも気づきました。年間をとおして発信内容の文面を拝見していけば、そのお人柄もにじみでてきますから、確かに顔写真は不要なのかもしれません。

 自身の似顔絵を添えて学校のブログを頻繁に更新されている女性の校長先生もいらっしゃいましたが、顔写真を表示される場合は何気なくハイハイ・ハイチ~ズ(・・・あとは担当にお任せします・・・)というのではなく、そのねらいを確認の上、例えば目立ちすぎるトップページや第2層ではなく、状況をみて第3・第4の下位層に表示しようか、あるいは似顔絵にしようか等という具合に、適宜慎重にご判断されると良いのではと感じました。
 
 なお今回は『発信内容』というよりは『更新頻度』に絞っての簡単な考察にて止めますが、『発信内容』を拝見していると、学校経営への姿勢やお人柄がにじみ出ていて、子どもたちはじめ地域の方々からも、あたたかく歓迎されているだろうなあとの手応えを感じる「校長室から」「校長室の窓」「校長先生の部屋」等の実践が多数見受けられました。

 以上、『着任早々の1年間でこれほどまで取り組むのかあ』、『素晴らしいなあな』などと励みになる実践の数々に接して、『今回は有意義なひとときを味わえたなあ、まもなく始まる新年度もまた心機一転、取り組みを進めたいなあ』と意を新たにした次第です。

 以上です。それでは、また機会がありましたら続編を綴りたいと思います。(続く)




今回のウォッチング対象校について

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 ウォッチングの対象とした68校の約85%を仙台市内と大河原、仙台周辺の各学校で占めており、このグラフ1枚だけでも地域間の事情の違いが読み取れそうです。

 さらに各地域内の学校数を分母にして各地区ごとにウォッチング対象校の割合をみると、仙台市教委管内18% 大河原管内20% 仙台周辺管内 9% 東部(石巻・登米)管内 6% 北部(大崎・栗原)管内 2% 南三陸 0% となります。

 以上を各地域間の『格差』ではなく、各地域の『事情』や『特色』とみると、さらに考察は深まりそうですが、今回考察のねらいとは、視点がかけはなれていきますので、それはまた別の機会やご縁の方々にゆずりたいと思います。

参考リンク

 ・日本の学校・検索(宮城県・小学校)
 ・日本の学校・検索(宮城県・中学校)
 ・宮城県内の学校一覧

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